新築一戸建て、一戸建て総合ガイド

現代の住宅に縁側という装置を生かすことが、なぜ難しいのか。そのわけを考えるためにはまず、縁側が往時の日本人の生活の中でどのような役割を果たしていたかを思い出してみる必要がある。さきの映画の場面からも読み取れるように、かつての縁側は、1つには日向ぼっこなどをするための、室内でも屋外でもない中間的な生活あるいは憩いの場となること、そして親しい来客に対する気軽な接待の場、地縁的な近隣社会の社交空間になること、という2つの重要な役割を持っていた。

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これらの機能は国内外の中間領域性、非公式な接客空間性というふうに要約できるだろう。縁側にはこの他に、庇と一緒になって夏の強い陽射しや吹き降りの雨から座敷を保護する役割と、部屋と部屋とをつなぐ廊下になる役割、すなわち要約的に概念化すれば(有)対自然の防御性、倒通路性という機能も持っているが、これらは重要ではあるものの、生活の情感には直接かかわらない物理的な機能であるせいか、縁側に対する郷愁の源にはなっていない。つまり縁側が懐かしがられるのは主として、その中間領域性と接客空間性によってであるようだ。

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